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2018/10/07


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レントゲンは平気なのに食品照射は禁止する「不思議の国ニッポン」 ノーベル賞受賞者輩出国なのになぜ…?

 source : 2018.10.05 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 (クリックで開閉)





■ドイツ人の科学嫌い

これまでのノーベル化学賞の受賞者が一番多いのはアメリカで、2位はドイツ。物理学、生理学・医学の分野でも、ドイツはアメリカ、イギリスに次いで第3位。間違いなく、自然科学に秀でた国といえる。

なのに、不思議なことに、ドイツ人には科学に対する拒絶反応がある。たとえば、先進医学に対して。

30余年前、ドイツのヘッセン州の薬品会社ヘキスト社が、遺伝子組み換えで作ったインスリンの製造を申請した。ヘキスト社というのは、1863年に創立された世界有数の総合化学コンツェルンだ。

インスリンは、糖尿病の治療に欠かせないホルモンで、それまでは豚と牛の膵臓から抽出されていた。ただ、取れる量が少なく、1人の糖尿病患者が1年間に使用するインスリンを作るには70頭の豚が必要だったという。

当時、糖尿病の患者数は増加を辿っており、つまり、将来の危機的な状況が危惧されていた。それを救ったのが1970年代の遺伝子工学の進歩だ。遺伝子組み換えによるヒトインスリンが、激しい競争の末に完成し、製品として発売されることになった(糖尿病専門新聞『DITN』参照)。

そこで当然、ヘキスト社も参入しようとしたのだが、間の悪いことに、当時のヘッセン州の環境大臣は緑の党だった。彼は、「遺伝子組み換え」という言葉に激しく反応し、結局、ドイツのヒトインスリン製造は、他国に遅れをとること14年。

ドイツの糖尿病患者は止むを得ず、動物由来のインスリンを使い続けたが、動物由来のインスリンはしばしば拒絶反応を引き起こす。それが原因のいろいろな副作用も起きる。失明もその一つだった。

ドイツの糖尿患者がそんな茨の道を歩いていた頃、ドイツの化学企業の国外脱出が始まった。ヘキスト社もフランス企業と合併してフランスに移った。そしてその後も、合併や買収を繰り返すうち、2005年、この伝統的企業はついに消滅。張り切りすぎるドイツ環境派は、ときに自国の科学や企業の発展を妨害する。

ドイツでは、自然は絶対善で、科学は絶対悪だと思っている人が、特にインテリ層に多いようだ。子供に三種混合の予防接種を受けさせないのも、ほぼインテリの親に限られている。しかも、昨今、これまで予防接種とは無縁だった難民が多く入ってきているので、それもあって、ドイツでは麻疹の患者が増えている。

突発的に患者が出ても、それが大きな流行にならないためには、全体の95%の人間が予防接種を受けている必要がある(WHOの資料)そうだが、ドイツはそのリミットを切っている。麻疹は、まだ世界で年間14万人の人が亡くなる怖い病気だ。本当なら、予防接種は義務にしたほうがよい。

予防接種を拒否している人たちは、予防接種によって他の疾病が誘発される可能性などを挙げるが、実際にそれが起こる確率は、100万分の1よりもまだ少ない。それに比べて、麻疹にかかってしまうと、1000人に1人は死亡するというから、予防接種「悪玉論」は、はっきりいって破綻している。拒否の真の理由は、人工的なものに対する嫌悪だろう。

■日本人の論理破綻

ただ、そのドイツにも増して論理破綻の甚だしいのが、悲しいかな、日本だ。

世界の多くの国では、ここ40年来、食品の安全のためにガンマ線やX線などで食品照射を行っている。これは、コーデックス委員会(消費者の健康の保護、食品の公正な貿易の確保などを目的として、1963年に設置された国際機関)が安全を保障している技術で、現在、50ヵ国以上の国で採用されている。

殺菌、芽止め、あるいは青果の鮮度を保つのに効果的だが、だからといって食品が放射能で汚染されるわけではない。レントゲン検査でX線を浴びても、人体にX線が残らないのと同じだ。

原子力嫌いのドイツにおいてさえ、食品照射は問題にならない。「消費者保護と食品安全のための連邦庁」という役所のホームページには「食品照射」という項があり、冒頭に、「食品の腐敗を防止したり、健康に有害な微生物を殺したりするため、果物、野菜、穀物、肉、魚を照射することができる」と明記されている。

実際、これにより、ジャガイモやタマネギやニンニクの芽止めだけでなく、ドライフルーツや香辛料のバクテリア類の滅菌もできる。その他、穀物やナッツ類に潜む虫を殺したり、果物の熟れる速度を遅めることもできる。EUでは、イチゴなど日持ちの悪い果物の照射は一般的だ。そうすれば農薬も減る。農薬が減れば、水や土壌の汚染も防げる。

また、アメリカでも、生肉の照射でバイ菌を殺すので、たとえ、少々ハンバーグが生焼けでも、食中毒が起こりにくい。特に、免疫の低下した病人の食事では、過熱による品質の低下なしに殺菌できるため、食品照射は重宝されているという。

ところが日本では、ジャガイモの芽止めを除いて、食品照射は禁止されたままだ。だから、輸入食品が照射されていることがわかれば、すべて廃棄処分。日本人は生ものを食べることが多いから、毎年、あちこちで不幸な食中毒が起こる。照射で防げる食中毒は多いのではないか。

また、最近増えている高級果実の輸出でも、照射ができれば、品質を落とさず日もちさせ、無駄なく出荷できるようになる。

食品照射については、いずれ改めて詳しく書きたいが、政府は、世界で一般的に行われていることを日本で禁止する場合は、是非、その理由をちゃんと示してほしい。禁止措置が本当に環境保護、経済発展、そして日本人の健康や幸福に資するなら、誰も文句は言わないはずだ。

コーデックス委員会が認めている食品照射の規定では、食品への影響は測定できないほど小さい。しかし、日本ではそれを禁止しておきながら、放射線医療には、誰も何も言わない。それどころか、世界のCTスキャンの機械の3分の1が日本にあるというから、まことに腑に落ちない。

日本人の科学忌避は、すでにドイツの上を行っているかもしれない。今回の本庶佑氏のノーベル賞医学生理学賞受賞の快挙とのアンバランスが、あまりにも激しすぎる。


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韓国大統領 月山明博(李明博)の…天皇陛下への「不敬発言」
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それなら入国は許さないぞ。
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すり替え 「傷害」を「いじめ」「窃盗」を「万引き」「殺人事件」を「交通事故」「テロリスト」を「レジスタンス」「略奪事件」を「抗議デモ」など受け入れ易い言葉に置き換える婉曲手法… 脅威の創出 尖閣購入時に「中国の脅威」は民主党政権以降に尖鋭化していたにもかかわらず恰も「都知事発言以降に尖鋭化した」かの如く捏造し民主党には他に選択肢は無かったと責任転嫁… 社会的同意 首相の靖国参拝に「外国」から激しい反発が起こっている…などと…特定アジアだけの意見を恰も世界全体が同意していると錯覚させる…「人権擁護法案」「外国人参政権」などもこの手法… 側面迂回 民主党の原発事故対応では線量などの周辺情報は正確に報じられ枝野幸男の「直ちに健康に影響を及ぼすものではない…」の嘘の信憑性を高めメルトダウン・風向きなどの核心部分は隠蔽された…
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