source : 2015.10.10 アサ芸プラス (ボタンクリックで引用記事が開閉)
10月7日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)において、司会の小倉智昭がノーベル賞受賞者にトンチンカンな質問を連発した。放送ではノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章東大教授と中継を繋ぎ、小倉が即席のインタビュー。ここでの質問が的外れだったと批判されているのである。
小倉は梶田教授に対し、目に見えないニュートリノがなぜ振動したとわかるのかと質問。これに対して教授が「スーパーカミオカンデという巨大な装置で観測すると、見たように感じることができます」と真面目に回答したところ、「そう聞いてもわからない」と返したのである。
さらに小倉は、「ニュートリノの研究が進むと、なぜ宇宙の成り立ちがわかるのか見当もつかないんですけど」とも語ったが、これは質問ではなく感想に過ぎないのは明らか。この場面を見た視聴者からは小倉に対し、「一夜漬けでいいから予習しろ!」「単に嫌なヤツなだけじゃん」「小倉の質問にムカついた」などと、批判のオンパレードだ。このシーンを見たテレビ誌ライターが振り返る。
「おそらく小倉は、視聴者の立場で質問したつもりだったんでしょう。でも一般の視聴者はそんな失礼な返し方をしませんよ。就職試験の圧迫面接じゃあるまいし、『その説明じゃわからない』って、どんな上から目線なんですかね(苦笑)」
しかも小倉からは、自分の失礼さを棚に上げた発言も飛び出していた。このやり取りの最後に、「また次の局で同じ質問を受けてください」と言い放ったのである。このシーンを前出のテレビ誌ライターが解説する。
「つまり小倉は、『誰でもオレと同じ質問をするよ』と言いたかったんでしょうね。でも、まともな司会者なら“見当もつかない”などと、司会進行の責任を放り投げるような感想は口にしませんよ。そんな小倉はノーベル賞受賞者を小馬鹿にしただけでなく、梶田教授の言葉を聞きたい視聴者すらも煙に巻いたのです」
ちなみに梶田教授は後進の育成のため、高校でも教えているという。おそらくは教授の薫陶を受ける高校生たちのほうが、よっぽど物分かりがいいのではないだろうか。
source : 2015.10.09 東洋経済オンライン (ボタンクリックで引用記事が開閉)
事件や出来事、ヒットした商品、熱中して見たドラマ。そのときに響いていたメロディ、共有した恋愛観、人生観、金銭観……。生きた時代によって、人間の経験には違いが生まれる。時代と環境が、その人の感性と行動原理を作り上げる。
だとすれば、「世代の違い」を的確に知ることで、遠かった「あの人」とも会話が弾む。その「世代の特徴」を把握すれば、相手への違和感も解消する。ビジネスシーンや商品開発にも有効な武器になる。
(中略)
第1回目のテーマは、戦後生まれの第1世代である「団塊世代」。あなたはこう感じたことがないだろうか? 「なぜ団塊世代は、あんなに『激しく嫌われた』のか?」と。
■「団塊世代が歩いた後は、ペンペン草も生えない」
「団塊の世代が歩いた後は、ペンペン草も生えない」
昔、職場や居酒屋では、よくそんな言葉が交わされたものです。もちろん、団塊世代が席を外したその後で。「目障りなあの世代」を揶揄する言葉として。
その意味するところは、こんな感じでしょうか。
「団塊世代は、いつも自己中心でわがままで独善的だ。他を圧して自分ばかり主張する。人の意見に耳を貸さない。ほとほと暑苦しい。彼らが通り抜けた後にはペンペン草も生えない――」
団塊世代とは、1947~1951年に生まれた世代で、現在60歳代の中心を構成している人たちのことです。
日本にはおよそ1000万人もの団塊世代がいると言われ、そのボリューム感は突出しています。30代、40代の読者の中にも「親や上司が『団塊世代』だ」という人も多いかもしれません。
今回は、団塊世代の特徴の中から3つを取り上げ、彼らが身近な人、特に若い世代から「激しく嫌われた理由」を探ります。
団塊世代を考える際に「時代背景」として重要なのは、彼らが「終戦直後に生まれている」ということです。
■団塊世代の「3つの特徴」を知る
特徴1 戦前からの「封建性」を引きずっている
1947~1951年に生まれている団塊世代は、戦前からの「古い価値観」を引きずっています。
ただ、彼らが「戦前世代」と異なる点は、「古い価値観」を引きずっていると同時に、戦後の「新しい価値観」も併せ持っているということです。
終戦直後という「時代の変わり目」に生まれ、幼い頃から民主主義教育や欧米のカルチャーに囲まれて成長した世代のため、戦前の「封建性」と、戦後民主主義による「革新性」という、相矛盾する要素がひとりの中に共存しているのです。
「封建性」が前面に押し出されると、「ペンペン草も生えない」ことになります。
「革新性」が家庭に持ち込まれると、「私生活」を大切にする新たな生活スタイルを生み出すことになります。
特徴2 数が多いため、競争意識が強い
次に、団塊世代の特徴として重要なのは、ほかの世代より圧倒的に勝る「数の多さ」です。その「同世代の人間の数の多さ」こそ、団塊世代の特徴を形成してきた最たる要素ではないかと、私は考えています。
団塊世代は人数が多く、厳しい受験戦争があり、当時は「4当5落」と言われました。「4時間睡眠なら大学に合格するけど、5時間睡眠では落ちる」と言われたほどです。
生まれた人数が飛び抜けて多いため、何事につけても激しく競争してきました。
「つねに隣人や周囲から後れを取ってはいけない」という環境の下で育った結果、強い競争意識と闘争心を身に付けざるをえなかったのです。
特徴3 「戦争の呪縛」から解き放たれても「思想の呪縛」からは自由になれない
団塊世代は、「戦争の呪縛」から解放された最初の世代です。
『戦争を知らない子どもたち』というフォークソングが流行し、「戦争なんて知らないよ」と歌いながら、公然と戦争に反対の意志を表明しました。この新たな価値観は、上の世代との「ジェネレーションギャップ」も生み出しました。
しかし、「戦争の呪縛」から解き放たれても、「思想の呪縛」からは自由になり切れなかった、それが団塊世代の特徴です。
強い自己主張、ほとばしるようなそのエネルギーは、独自の若者文化を生み出す一方で、ベトナム反戦運動や学園紛争といった「公=権威を批判する」行動へとつながっていったのです。
一見、「古い価値観」から自由になったように見える団塊世代。しかし、どんなに自由そうに見えても、抜け出せない「思考の枠組み」がありました。
当時、米国とソ連は冷戦状態にあり、自由主義と共産主義思想が対立し、ベトナム戦争やイラン革命も起こっていました。そんな激動を前に、「思想を頼りにして世界を変革しよう」という発想を抱き、その「思想の呪縛」から抜け出せなかった世代とも言えるでしょう。
では、そんな団塊世代と、いったいどうすれば、うまく付き合うことができるのでしょうか?
■団塊世代の「プライド」をくすぐる
団塊世代は戦後、「時代の担い手」として活躍してきた人たちです。戦後の新しい米国文化を取り込み、若者文化を始めたのも、彼らが最初です。
そのため、団塊世代は「日本初」「世界初」というフレーズが比較的好きです。
団塊世代を攻略するキーワード、それは「あなたは日本で初めて◯◯した人たち」です。
団塊世代はずっと「時代の担い手」だったので、そこを大事に、彼らのプライドをくすぐってあげると、彼らの心が動くのです。
実は、「日本の私生活にイノベーション」を起こしたのが団塊世代です。
そこで、「日本の若者文化をつくった人たちですよね」「ビートルズやローリングストーンズを支持した世代ですよね」「ジーンズやミニスカートを初めて履いた世代ですよね」などと、団塊世代の「革新性」の部分をリスペクトすると、「そうだよ、俺たちのことをよくわかっているな」となるのです。
会社にいるときは「封建性」が前に出て煙たがられた面もありますが、「革新性」の部分では「ヨコ」につながる意識を持つ人たちなのです。実際、リタイアした団塊世代によって、旅行もバイクもゴルフも楽器も活性化しています。また、団塊世代は「若者とバンドを組める最初の世代」でもあります。
「団塊消費」が注目されていますが、単に彼らにおカネを使わせようと思ってもダメです。「結局、俺たちの財布を当てにしているんだろう」と、へそを曲げるだけ。
そうではなく、「従来の高齢者観を大きく変えそうですね」「高齢社会を変えていくのではないですか」などと、彼らが今でも「時代の担い手」であることを強調すると、私生活での消費もより活発にしてくれるのではないでしょうか。
ポイントは団塊世代の「プライド」をくすぐること、キーワードは「日本で初めて◯◯した世代」です。ぜひ一度、団塊世代と話をするときに、実践してみてください。
今回紹介したような「世代論」は、確かに科学的な分析ではありません。あまり妄信しすぎることは危険ですし、「人それぞれ」個性による差が大きいのも事実です。
ただし、人間は多かれ少なかれ「生きてきた時代」の影響を受けているもの。世代論は、大まかに相手の特徴を把握するために有効なツールです。
各世代がどんな時代背景に育ち、どのような価値観に基づいて生活しているのか。「世代」という切り口で見れば、「身近な人」がまったく違って見えてきます。
ぜひ、仕事にも日常生活でも、コミュニケーションのヒントに役立ていただければと思います。世代論はうまく使えば、「最強の武器」になると私は信じています。
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