安倍晋三政権が目指す憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認に対して、朝日、毎日両新聞は相変わらず、反対論を展開しています。私は前回のこのコラムでも両紙の反対論の問題点を指摘しましたが、両紙の論説、編集幹部もこれを読んでいただけたのか、朝日は4日付朝刊から、「集団的自衛権 読み解く 安保実態編」という連載企画を5回掲載して政策的な検証を行い、毎日は1日付朝刊の「社説を読み解く」で集団的自衛権の行使容認を取り上げ、反対の社説を掲げた理由を説明しました。
その姿勢自体は評価したいと思いますが、内容はいずれも私からすると、自らの反対論を何とか正当化したいという弥縫(びぼう)策にしか思えないものでしたので、今回もまたこの問題を指摘したいと思います。
まず、朝日の連載企画は、(1)行使容認3つの想定-ペルシャ湾での機雷除去、朝鮮半島有事、南シナ海の領有権をめぐる緊張(2)北朝鮮ミサイルへの対処(3)公海上での米艦防護(4)国連平和維持活動(PKO)など自衛隊の海外における平和協力活動(5)尖閣諸島への武装漁民上陸-をテーマにしたものでした。
「さすが朝日」と思ったほど、それぞれの回の前段で展開した日本の安全保障の実態と問題点は、取材に基づいていてそれなりに納得できる内容です。しかし、すべての回の締めくくりは、決まって「しかし…」「ただ…」という接続詞から始まり、防衛省幹部など匿名の発言を引用して、集団的自衛権行使への反対論や懸念を表明しています。前段の内容からどうして、こんな結びになるのか、読んでいて不自然な印象だけが残りました。
たとえば、ペルシャ湾での機雷除去については、日本の輸入原油量の8割が通過するペルシャ湾・ホルムズ海峡を機雷で封鎖することをイランが再三示唆してきた経緯や、その場合に米国が日本に掃海を求める可能性が十分あることなどを指摘し、「集団的自衛権の行使を認めれば、戦闘中でも日本は機雷を除去できるようになる」としています。
ここまではその通りで正しい指摘なのですが、この後、唐突に「ただそれは、戦争に加わることにほかならない。防衛省幹部は『集団的自衛権の行使とは、米国と一緒に他国と戦争することだ』と言い切る」として、「戦争に巻き込まれる」との反対論を持ち出し、締めくくられています。すべての回がこれとほぼ同じ展開でした。
前段では政策的に集団的自衛権行使の必要性を指摘していながら、締めくくりはいつもの観念的な反対論が出てくる。これではなぜ、朝日がなぜ政策として集団的自衛権行使に反対なのか、さっぱり分かりません。多くの読者もそう感じたのではないでしょうか。
加えて、私を唖然(あぜん)とさせたのは、7日付の「集団的自衛権行使反対63% 昨年調査から増」という見出しの世論調査の記事でした。多くの報道機関の世論調査では、集団的自衛権行使については、賛否がほぼ拮抗(きっこう)していて、「分からない」がまだ多いというのが、最近の傾向です。
そこへこんな記事が出たものですから、私は「そんなに反対が多いという調査結果が出たのか」と驚いて読んでみたところ、その調査は「郵送」という形式で行われたものでした。記事でも調査方式について詳しい説明はなく、2045件という有効回答数だけが示されていました。少なくとも何件郵送したのかを明らかにしなければ、回答率が分かりません。書かなかったところを見ると、相当低かったのでしょう。
そもそも、朝日新聞から郵送で世論調査が送られてきて、それにまた郵送で回答するという人は、多くが「朝日ファン」であるに違いありません。その回答の割合を示されても、「世論」を反映したものとは到底言えないでしょう。朝日はこの記事を1、3、10、11面で大展開して掲載しましたが、私は結局、「朝日ファンはそう考えているんだな」と思っただけでした。それをいかにも「世論だ」と印象づける紙面展開は、まさに自らの主張を正当化する弥縫策としか言いようがありません。
一方、毎日の「社説を読み解く」はまず、集団的自衛権行使について主張した2月13日付の「今は踏み出す時ではない」、3月14日付の「問題だらけの解釈変更」という2本の社説について、「政治部、外信部出身の論説委員を中心にチームを作り、議論を重ね、チーム内の検討を経た基本見解を論説委員全員の討論にかけ、さまざまな意見をぶつけあったうえでまとめた」と説明しました。
「さぞかし賛成、反対両論が出されて活発な議論が行われたのだろう」と思って、読み始めたのですが、結局、具体的にどのような議論が行われたのかについての紹介はなく、肩すかしを食らってしまいました。これでは読者に対して、社説での主張がどのようにして導き出されたのかという説明には全くなっていません。
内容は2本の社説を繰り返しただけのもので、要は「中国・韓国との緊張緩和や関係改善に取り組まずに集団的自衛権行使に踏み出すべきではない」、「集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更は、憲法の許容範囲を超えている」ということでした。
この中では「集団的自衛権の行使容認で朝鮮半島有事への効果的な対応が可能になる側面はあるだろう。集団的自衛権の議論を封じて将来の手足を縛るべきではないと考える」、「時代の変遷とともに憲法解釈を見直すことは、一般論としてはあり得る」とも書いていますから、「反対一辺倒というわけにはいかない」という毎日の苦悩も読み取れます。それにもかかわらず結局、先の結論に結びつける記事の展開はやはり、「観念論」の域を出ていません。
毎日の論説委員室も外交・安全保障の専門家が健全に政策論議を重ねているとしたら、集団的自衛権についてはおそらく賛成、反対の両論があるはずです。ぜひともそれを紹介して、そのうえでなぜ反対という結論なのかを分かりやすく説明してもらいたいと思います。
これに関連して、私がなぜなのかと思ったのが、3月30日に放送された「たかじんのそこまで言って委員会」という番組でした。そこでは産経、読売、朝日、毎日の4大紙の社説を検証するという企画が行われ、各紙の論説委員に出演を求めたということなのですが、朝日と毎日の論説委員は出演しませんでした。その理由について、朝日は「自らの主張は自らの紙面で行う」とし、毎日は回答しなかったということです。
集団的自衛権行使に限らず、これほどさまざまな問題で4大紙の主張が真っ向から対立しているのですから、国民はどうしてそういうことになっているのか、どちらが正しいのかを知りたいはずです。私はこの番組は好きで勉強にもなることから、よく見ているのですが、4大紙の社説検証という企画も視聴者の要望に応えるものだと思います。その出演を拒否するというのは、「出演すると何か不都合なことでもあるのか」と疑いたくなってしまいました。
国民のマスコミに対する視線は厳しさを増しており、「マスゴミ」などと揶揄(やゆ)されるほど不信感も募っています。朝日、毎日は8億円を借り入れたみんなの党の渡辺喜美前代表に対して、「説明責任を果たせ」と声高に主張していますが、それなら自らもきちんと説明責任を果たすべきだと思います。
前回に引き続き今回も、なぜ憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認すべきなのかを改めて書く余裕はありませんでした。その点は昨年のコラムで書いていますので、それを参照していただければと思います。
また、その代わりと言っては何ですが、自民党の石破茂幹事長が「日本人のための『集団的自衛権』入門」(新潮新書、本体680円)という本を出版していて、集団的自衛権行使の必要性や正当性について分かりやすく説明しています。2時間程度で読める分量ですので、賛成の方も反対の方にもぜひ読んでいただきたい一冊で、おそらくさまざまな疑問が解決することと思います。
繰り返し述べますが、集団的自衛権の行使について、国民はもう「観念論」には辟易(へきえき)としていて、合理的、論理的な「政策論」によってその是非を見極めたいと考えています。朝日、毎日両紙が過去の主張に縛られてこれに応えなかったとしたら、読者に見放されるだけだと思うのですが、いかがでしょうか。
2014/04/13
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2014/04/13
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source : 2014.04.12 産経ニュース (クリックで引用記事開閉)
韓国大統領 月山明博(李明博)の…天皇陛下への「不敬発言」
痛惜の念などという単語一つを言いに来るのなら、来る必要はない。
日王は韓国民に心から土下座したいのなら来い。
重罪人にするように手足を縛って頭を足で踏んで地面に擦り付けて謝らせてやる。
重罪人が土下座もしない、言葉で謝るだけならふざけた話だ。
そんな馬鹿な話は通用しない。
それなら入国は許さないぞ。
日王は韓国民に心から土下座したいのなら来い。
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重罪人が土下座もしない、言葉で謝るだけならふざけた話だ。
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偽左翼マスメディアの情報操作手法
手法 | 用例 | 手法 | 用例 | 手法 | 用例 | 手法 | 用例 |
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連想の創出 | 愛国者に対して「軍靴の音が聞こえそうだ」などと揶揄し否定的な印象を与える… | コメント | 人々を一定の方向に誘導するために「事実とは異なる解釈」をコメントさせたり「社説」にする… | プレゼンス効果 | 現場からの中継や縮小ジオラマなどで「臨場感」を演出し「やらせ」も交えて信用されやすくする… | 分類表 | 一部の「ネット右翼」が批判しています…のように決まった単語・フレーズで事象を分類して極小化・極大化する… |
撹乱 | 「第三極も含めて政党が乱立して訳が分かりません…」などと連日「情報ノイズ」で溢れさせ興味自体を失わせる… | 癒着提案 | TBS「安倍官房長官印象操作映像事件」のように「個別の事実」を「継ぎ接ぎ」して「誤った印象」を植え付ける… | 匿名の権威 | 「信頼すべき消息筋によれば…」のように情報元を明かす必要がない事を逆手に取り記事の内容に権威を与える… | 日常会話 | お隣の「韓国」では…のように本来否定的な要素「韓国」を日常会話のように繰り返し心理的習熟効果で反応を麻痺させる… |
感情共鳴 | コンサートで開催場所の地名を大声で繰り返し叫ぶ…などのように「デモ」「集会」などで群集を理性ではなく感情レベルで反応させる… | 歴史の書き換え | 民主党の「天皇制廃止」「戸籍法廃止」「夫婦別姓」などの愛国心を低下させるための国家・民族全体に対する長期的な情報操作… | 感情整列 | この時間にご覧になっている貴方だけに限定100セットだけ…などと「一定のシチュエーション」を用意して群集の感情を「均一化」させる… | 一次効果 | 「朝日新聞の従軍慰安婦捏造問題」「iPS細胞での読売新聞大誤報」など「最初に発信された情報」は嘘でも捏造でも信用されやすいという原理… |
ブーメラン | 坂本龍一・山本太郎などの著名人を使い原発管制報道に対する「自由の闘士」を作り出し国力を削るために「愛国者」を装った抗議運動を展開する… | 心理的ショック | 日本は豊かなのだと錯覚させ更に絞り取るために「飢餓」を伝え…日本は悪い事をしたと日本人を自虐的に思い込ませるために繰り返し「戦争」を伝えます… | 半真実 | 「マニュフェストが実現出来なかったのは自民党の負の遺産のせいで民主党がダメだった訳ではない…」のように嘘の中に一面的な真実を織り込み全体を真実に見せる… | フィードバック | 「支持政党無しの無党派層は過去最高」という結果を得るために世論調査の回答項目に「民主党もダメだけど自民党もダメ」という項目を設定し全体の意見に偽装する… |
すり替え | 「傷害」を「いじめ」「窃盗」を「万引き」「殺人事件」を「交通事故」「テロリスト」を「レジスタンス」「略奪事件」を「抗議デモ」など受け入れ易い言葉に置き換える婉曲手法… | 脅威の創出 | 尖閣購入時に「中国の脅威」は民主党政権以降に尖鋭化していたにもかかわらず恰も「都知事発言以降に尖鋭化した」かの如く捏造し民主党には他に選択肢は無かったと責任転嫁… | 社会的同意 | 首相の靖国参拝に「外国」から激しい反発が起こっている…などと…特定アジアだけの意見を恰も世界全体が同意していると錯覚させる…「人権擁護法案」「外国人参政権」などもこの手法… | 側面迂回 | 民主党の原発事故対応では線量などの周辺情報は正確に報じられ枝野幸男の「直ちに健康に影響を及ぼすものではない…」の嘘の信憑性を高めメルトダウン・風向きなどの核心部分は隠蔽された… |
虚偽類似 | 「視聴率低迷は若者のテレビ離れのせい…」「CDが売れないのは違法ダウンロードのせい…」「紅白歌合戦に韓流スターが出演できないのは日本の右傾化のせい…」など都合の良い「原因と結果の因果関係」を作り出す… | 事実確認 | 原発安全神話を作り出したのも公共事業にジャブジャブ税金をつぎ込んだのも自民党です…など…「一面的な事実」を先に述べ「事実確認」させ…自民党政権に逆もどりして良いんですか?…と未来を誤認・錯覚させる… | 毒入りサンドウィッチ | 「白川総裁が自民党の経済政策を批判」「安倍総裁の経済政策発言を市場が好感し円安に振れ株価は年初来の高値」「一方でハイパーインフレを懸念する声も」…のように序文と結論の否定的報道で肯定的な報道を挟み肯定的な報道の意義を低下させる… | 砂糖入りサンドウィッチ | 毒入りサンドウィッチの逆の手法… |
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